代謝経路では繰り返し出現するモチーフがあり、登場する化合物もいくつかの経路で共通する。エネルギー通過であるATPが1種類であることで、代謝において細胞はエネルギー供給と消費の管理を一元化でき、複雑な調整が要らなくなるため、エネルギー変換が効率化する。(伯父)
ATPは燃料を酸化するだけで得ることができ、安静時では約40kg/day、激しい運動中では0.5kg/minと代謝回転が非常に早い。また、1つに統一することによって細胞内のエネルギーのやり取りが容易に行えるというメリットがある。(加藤)
細胞がエネルギー通貨としてATPに一元化することにより、エネルギー管理が効率化される。ATPは多くの酵素反応で標準的なエネルギー供給源として利用されていて、細胞内の代謝経路の統合と調整が容易になる。(仲居)
ATPが1種類のエネルギー通貨として機能することのメリットは、細胞内のエネルギー管理が効率的になる点です。ATP濃度の変動によりエネルギーの需要と供給を効果的に調節できることは、細胞内でのエネルギー管理がシンプルで効率的でると言えます。また全ての化学反応で共通のエネルギーをもとに機能することは多くの反応を円滑に進めることの助けとなります。(阿部)
ATPという一種のヌクレオチドをエネルギー通貨とすることには、効率的なエネルギー管理、酵素の適応と進化、代謝の連携、細胞内のエネルギー均一化、エネルギーの迅速な利用などの多くのメリットがあり、これにより細胞は複雑なエネルギー代謝をシンプルかつ効率的に行うことができると考えられる。 例えば、解糖系、クエン酸回路、電子伝達系、脂肪酸合成などのさまざまな経路がATPを共通のエネルギー通貨として利用することで、エネルギー代謝全体の調和が取れる。 また、ATPは細胞内で容易に合成・分解されるため、エネルギーの需要に迅速に応答することができるので、特定のエネルギー通貨を1種類に絞ることで、エネルギーの利用効率が向上し、細胞がエネルギーを迅速に供給できるようになると考えられる。(櫻井)
一つは基質濃度の制御だ。酵素反応では、基質が酵素と結合して反応が進むが、基質濃度が増えると、酵素が基質とより多く結合し、反応速度が増加する。しかし、ある程度を超えると酵素が飽和か阻害されて、基質濃度が増えても反応速度は低下する。例として、アミノ酸の合成は、複数の酵素反応を行うが、これらの反応は他の代謝経路に関連しており、ある基質の濃度が増加すると、そのアミノ酸が合成される経路内の生成物に結合し、特定の酵素を阻害する。このような累積フィードバック阻害により、アミノ酸の合成速度を制御する。 二つ目は遺伝子発現の制御だ。細胞内で二本鎖RNAが分解され、その過程で生じる一本鎖RNAが標的mRNAと部分的に結合することで、特定の遺伝子の発現を抑制する。(田中)
グルタミン酸デヒドロゲナーゼは、NADHとNADPHの両方を利用できるという点が他の酵素と異なっている。多くのデヒドロゲナーゼはNADHまたはNADPHのどちらか一方を特異的に利用するのに対して、グルタミン酸デヒドロキナーゼはこれらの補酵素に対する特異性を持たず、両方を利用することができる。これにより、グルタミン酸デヒドロキナーゼは細胞内のさまざまな環境下で効率的に機能し、異なる代謝経路でのアミノ酸代謝を調整する役割を果たします。(Abe)(2-40, 2-41, 4-7)
一つの酵素は通常1種類の化学反応か、それに極めて近い反応のみを触媒する。よって、多くのデヒドロゲナーゼは特定の補酵素、NAD+やNADP+の片方に対して特異的である。それに対し、GDHはNAD+とNADP+の両方を補酵素として利用できる点で異なる。(小倉)